『フリーで働く!と決めたら読む本』

特段フリーで働くと決意した訳ではないが、私の中にある独立心がくすぐられ購入!
独立できるものなら独立したいがそんな覚悟なんて微塵もない小心者であることは十二分に理解しているがもしかしたら独立、フリーランスで働くためのヒントがあるかもしれないと期待してページを開きました。

基本情報

タイトル :フリーで働く!と決めたら読む本
著者   :中山 マコト
発行所  :日本経済新出版社
初版発行日:2016年3月1日
ISBN :978-4-532-19791-9
タイプ  :文庫

目次情報

はじめに

  1. フリーランス成功のための絶対法則!
    • 毎日が”ゼロ”からのスタート。
    • サラリーマンマインドを断ち切る覚悟
    • タフでなければ生きていけない。すべてを自分で引き受ける覚悟
    • 徹底した準備が、成功を支える
    • フリーランスの成否は、サラリーマン時代の生き方で決まる
    • まずは、名物社員を目指せ
    • 一目置かれるサラリーマンになれ!
    • 「辞めさせてもらえなくなったときが辞め時」の法則
    • サラリーマンの3倍のスピードで稼ぐ
    • 時間単価を最大化することを考える
    • 仕事を分解して組み立てる
  2. 金銭的リスクを、徹底的に回避する
    • 完璧なスタートダッシュを決めるための、リスクヘッジ
    • リスクヘッジその1 借金をするな!
    • リスクヘッジその2 極力、オフィスはもつな!
    • リスクヘッジその3 通勤をしない
    • リスクヘッジその4 スタッフを抱えない
    • リスクヘッジその5 リースを組まない
    • リスクヘッジその6 広告宣伝をしない
  3. 自分を最強の商品に仕立て、スタートしたその日から、売れっ子フリーランスになる方法
    • 「何をしたいか」でなく、「どう見られたいか」を考える
    • フリーランスとは、問題解決力を売る生き方
    • 徹底して狭く、とことん深く!
    • キャッチフレーズは、フリーランスの命運を決するエンジン
    • 最強のキャッチフレーズをつくる方法
    • もう一つのエンジン「オリジナル肩書」
    • 集客できる仕組みをつくれ!フリーランスになってから慌てるな!
    • スタートした瞬間から売れっ子になる方法
    • 古巣とのアライアンスを徹底する
    • サラリーマン時代、お世話になったクライアントは、すべて忘れる
    • 起業案内送ろう!
    • DMで知らせる場合のポイント
    • 付き合いのあったクライアントに、いったん別れを告げる
    • 新たな人脈を切り拓け!
    • 「理解者ネットワーク」をつくれ!
    • 理解者ネットワークを使いこなし、一気にクライアントを獲得せよ!
    • 理解者ネットワークの構築法
    • 最強のサポーター「エキスパートネットワーク」をつくれ!
  4. フリーランスの掟
    • 掟その1 差別化をするな!先鋭化せよ!
    • 掟その2 仕事はもらわない
    • 掟その3 仕事を選ぶ
    • 掟その4 コンパクトに生きる
    • 掟その5 お客様を徹底して選ぶ
    • 掟その6 柱になクライアントをつくらない
    • 掟その7 長期契約はするな!
    • 掟その8 ガイドラインを徹底する
  5. 選ばれるための仕事術
    • 定型を捨てる
    • 目方で勝負しない
    • オリジナルのフォーマットをもつ
    • 提案をしない
  6. 独自の集客力をもつ方法
    • プロフェッショナルフリーランスの「分身営業術」
    • あなたに代わってセールストークをする「語り部名刺」
    • メールアドレスは、ひたすら目立たせよ!
    • 名刺は、相手に応じて何種類ももて!
    • 名刺よりも強力な分身ツール「ヒストリーカード」を使いこなせ!
    • ヒストリーカードは、意思をもったチラシと思え!
    • ヒストリーカードは、はがきサイズでないといけない
    • ヒストリーカードは、最初に手渡せ!
    • あなたの実力を網羅した「ノウハウ冊子」をつくる
    • あなたとクライアントの相思相愛エピソード集「リーズン」をつくる
    • 見込み客リストを集め、クライアントを開拓しよう!
    • キーワード選定はお客様視点で
    • ホームページにアクセスは集めるな!
    • メールの署名に営業をさせよう!
    • 「自己紹介」に営業させる
  7. プロフェッショナルフリーランスとお金
    • 価格で争わない
    • 着手金にこだわれ
    • 苦手な仕事は受けない
    • ただ働きをしない
    • 立て替え仕事はしない
    • つなぎ役になれ!
    • 取り分を減らさない方法
    • 領収証は、スムーズに手に入れろ!
  8. プロフェッショナルフリーランスのタイムマネージメント
    • 「三つのT」で、時間をコントロールする
    • 土日こそ一番働く
    • 何が何でも締め切りを守る
    • 締め切りを守らない
    • 体は常に空けておく
  9. プロフェッショナルフリーランスの人脈術
    • お互いに何かを生み出す人脈をつくる
    • 看板を捨ててみよう!
    • 名刺の棚卸しをしよう!
    • 飲むだけの飲み会を捨ててみよう!
  • さらなる飛躍のために
    • 本を出そう!
    • フリーランスは不労所得をもて!
    • おわりに

個人的評価

超個人的に独断と偏見を多分に含む評価を星5段階で表します。

▶オススメ度 3.5
フリーランスになることのメリットだけを示すのではなく、大変なことやフリーランスとして持つべき矜持を示してくれている。独立を考える人には得るものがあるのではないだろうか。

▶よみやすさ 4.0
広告制作やコピーライティングを本業とする著者だけに読みやすい文章で、専門用語などもなく理解しやすい内容となっている。

▶専門性 2.0
なにかに特化した内容というよりは、独立を考えている人に向けて考え方や矜持を示している内容となっている。

▶読後感 3.0
実現性が高いもの低いものあるが、独立に向けて得るものがあると思う。この本で示しているフリーランスとしての姿がフリーランスとして成功するためのヒントになるだろう。

こんな方におすすめ!!

  • 見えない鎖に縛らてず本当の「自由」を目指す方
  • 会社勤めではあるが、現状に危機感を持っている方
  • フリーランスに憧れるが、実際にフリーランスという働き方がどのようなものか知りたい方

どんな本??

Chapter1では、フリーランスとして生きていくための心構えと準備の大切さを解いている。フリーランス生活はこんなに素晴らしいよぉーっと無責任にフリーランスを進めているわけではなく、フリーランスとしての生活の現実とフリーランスとして生きていくために必要な準備を示してくれている。

Chapter2では、フリーランスのお金について説明している。それは本文でも言われている「入るを量りて出ずるを制す」に尽きると言っても過言ではないだろう。これからフリーランスになる者が取るべきリスクヘッジ6つを示してくれている。一つひとつは理解し納得できる内容でだが、判断を間違えると自分の首を絞める結果となるため独立するときは肝に命じたい。

Chapter3では、Chapter2が守りの話だったのに対し攻めの話になる。
まず、目指すべき未来を明確に描く。そして、クライアントとの関係、フリーランスが持つべき矜持、身につけるべき視点を示している。
自分の能力を理解している見方を多く作り、その人脈で仕事を受注することができれば営業は不要になる。そのために理解者を得る大切さ、また、自分の領域ではない分野のエキスパートとのつながりを作ることの大切さを説いている。

Chapter4では、フリーランスのあるべき姿を示している。「差別化をするな!先鋭化せよ!」「仕事はもらわない」「仕事を選ぶ」など言うは易く、行うは難しのように感じるところもあるが理想像を持つことは大切だ。その理想像を示してくれている。

Chapter5では、フリーランスにとどまらずビジネスヒューマンとしての仕事術を示している。章としてのボリュームは少ないがいち会社員として勉強になる。

Chapter6では、フリーランスとして集客するためのツールを紹介している。会社員として働いていると名刺についてそれほど考える機会はないかと思うが、フリーランスの集客ツールとして名刺は重要。名刺の概念が塗り替えられる内容となっている。
本文にはノウハウ冊子やエピソード集の作成・配布を提案している。冊子自体が持つ効果とともに大きなメリットとして本文でも示されている通り自身の強みを把握できることが挙げられる。強みを知ることはフリーランスとして生きていく上で必須のことである。

Chapter7では、Chapter2とは違った方面のお金の話である。Chapter2がコストの話ならChapter7は売上や利益の話である。また、仕事の進め方と対価であるお金のあり方を示している。値引きのリスク、値引きが必要な場合の対応策やフリーランスで行う立て替え仕事(代理店的な業務)の危険性を示している。現実的に対応可能か難しい内容もあるがそのくらい徹底してリスクを減らすことがフリーランスでは求められるということだろう。

Chapter8では、フリーランスの時間の使い方を示している。フリーランスがクォリティを確保するためのタイムマネジメントやフットワークの重要性は会社員でも見習うべき内容でしょう。フリーランスでは同僚の手を借りるなどできないため時間の使い方は大切だと感じる。

Chapter9では、人脈について説いている。虎の威を借る狐ではないが、会社での人脈がそのまま自分個人の人脈だと思って独立して大変なことになる話はよくある。人脈の見極めが非常に重要である。これまでの人脈、フリーランスとしての人脈の作り方を示している。

個人的な気づき・印象に残った言葉

“不安定さ”を楽しむことができますか?

毎月ゼロスタートのフリーランス生活には相当な覚悟が必要である
サラリーマンは基本的には分業制をとっており、営業は営業を総務は総務を人事は人事の仕事をしているが、フリーランスとなればそれをすべて自分でやっていかなければならない
仮に自分がもしくは自部門が振るわなくても、他部署がカバーしてくれることも会社ではあるが、フリーランスではそうはいかない

“何でも屋”は必要ない

フリーランスは何かの専門家でなければならない 
プロだからこそ仕事を貰えるしお金を払って貰える
ある分野のプロフェッショナルになれてこそ会社を離れフリーランスとして生きていくことができる

「真にわかり会えるお客様とだけ生きていこう」

フリーランスとして働くメリットはこれに尽きるのだろう。お客を、仕事を、選ぶことができる。選ぶことができるからこそ自分の得意とする強みある分野でクォリティの高い仕事ができるのだろう。
この領域に達しているフリーランスが世の中にどの程度いるのだろうか。私が井の中の蛙なだけで世のフリーランスとして働く方々は多かれ少なかれそうなのだろうか。

最後に

長く会社員生活を過ごしていると当たり前になってしまうことが、フリーランスとして生きていく上で足かせになったり、失敗の要因になってしまう。その要因一つひとつをこの本は説明してくれている。フリーランスになることは自由を手に入れると同時にすべての責任を引き受ける覚悟がなければできない。会社員のときは・・・、だって・・・なんて小学生の言い訳をしても誰も助けてはくれない、そういった現実をわかりやすく説明してくれている。
また、別な見方をすればそういった責任を会社で誰かが背負ってくれているということ。改めて社長に感謝ですかね。
会社員を卒業してフリーランスとして生きていくには、それまでの考え方を一掃するくらい考え方が違うのだと感じた。
世の中に確実なことなどないかもしれないが、この本はフリーランスとして成功するためのヒントを示してくれているのではないだろうか。


お読みいただきありがとうございました。
拙い紹介でしたがいかがでしたでしょうか?
記事はあくまでも未熟者である私の感想になりますので、ぜひあなた自身で本をお読みいただき、どのように感じたのかをコメントいただけると嬉しいです。
あなたの読書ライフのお役に立てていれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました